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水無月の由来

水無月(みなづき)は、古くから日本で使われてきた旧暦の6月を指す言葉です。この月の名前にはいくつかの由来や意味があり、それぞれが日本の季節感や農作業の風景と深く結びついています。

名前の由来と意味

水無月の名前には、主に以下の二つの説があります。

  1. 「水の月」説
    • 田植えが終わり、田んぼに水を張る時期を指す。 旧暦の6月は、田植えが終わった後、田んぼに水を張り巡らせる季節です。農村では、田んぼの水面に青々とした稲が映り込み、その光景が「水の月」という言葉で表されました。
  2. 「水無し月」説
    • 雨が少なく、水が不足しがちな時期を指す。日本の梅雨明け後の時期にあたり、水不足が懸念されることから「水無し月」という解釈もあります。この説では、「無」という漢字が「無し」という意味ではなく、連体修飾語として使われることもあります。例えば「無病息災」の「無」は「無し」とは異なり、「~がないことを祈る」の意味で使われます。
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水無月の二十四節気

水無月には、二十四節気の中でも特に重要な節気が含まれています。

  1. 芒種(ぼうしゅ)(6月5日頃): 麦などの穂が芒(のぎ)のように出る頃を指します。芒種は、田植えが終わり、稲が順調に育ち始める時期でもあります。
  2. 夏至(げし)(6月21日頃): 一年で一番昼が長い日です。夏至を過ぎると、少しずつ日が短くなっていきます。この日は太陽の力が最も強く、農作物の成長にとって重要な時期です。

水無月の行事

水無月には、以下のような伝統的な行事が行われます。

  • 衣替え(6月1日): 夏の衣服に着替える日です。学校や会社では制服の衣替えが行われ、一般家庭でも季節に合わせて衣類を整理します。
  • 時の記念日(6月10日):1947年に制定された記念日で、時間の大切さを再認識する日です。日本で初めて時計が使われたことに由来します。
  • 和菓子の日(6月16日):1983年に制定された記念日で、日本の伝統的な和菓子の魅力を再発見する日です。和菓子を食べましょう!
  • 父の日(6月第3日曜日):父親に感謝の気持ちを伝える日です。プレゼントや特別な食事でお父さんを祝います。
  • 夏越しの祓(6月30日):半年間の罪穢れを祓い清める神事です。神社で茅の輪をくぐり、無病息災を祈ります。神田明神ホームページ 夏越大祓式
  • 山王祭:東京都千代田区の日枝神社で行われる祭りで、6月に開催されます。神輿や山車が街を練り歩く、江戸三大祭りの一つです。日枝神社のホームページ山王祭について
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夏越しの祓(なごしのはらえ)

夏越しの祓(なごしのはらえ)は、6月30日に行われる神道の伝統的な儀式で、半年間の罪や穢れを祓い清めるための重要な行事です。この儀式は、古来より続く日本の風習で、無病息災を祈るために全国の神社で執り行われます。

夏越しの祓の由来と歴史

夏越しの祓は、古代から続く日本の風習で、人々が季節の変わり目に行う浄化の儀式です。奈良時代には既に行われていたとされ、平安時代には宮中行事として定着しました。この儀式は、天皇や貴族が半年に一度、自らの罪や穢れを祓うために行っていたもので、後に一般庶民にも広まりました。現在でも多くの神社で盛大に行われています。

茅の輪くぐり

夏越しの祓の中心的な儀式の一つが「茅の輪くぐり」です。

  • 茅の輪: 茅の輪(ちのわ)は、茅(ちがや)という草を使って作られた大きな輪で、神社の境内に設置されます。参拝者は、この茅の輪を八の字にくぐることで、心身の穢れを祓います。茅の輪くぐりは、茅の持つ霊力で穢れを祓い、健康と長寿を祈願するものです。

夏越しの祓は、日本の伝統行事として、心身の浄化と健康を願う重要な儀式です。この行事を通じて、古来から続く日本の風習や文化を感じることができます。茅の輪くぐりを体験し、和菓子の水無月を楽しむことで、季節の変わり目を迎える準備を整えましょう。夏越しの祓を通じて、無病息災と清らかな心で新しい季節を迎えてください。

水無月の文化

水無月には、季節の食べ物や伝統的な風物詩も楽しむことができます。

季節の食べ物

  • 水無月(みなづき): 「水無月」は、6月30日の夏越しの祓の日に食べる和菓子です。ういろうという餅の上に小豆をのせたもので、小豆は邪気を払うとされています。この和菓子を食べることで、無病息災を祈ります。
  • 梅干し:梅雨の時期に作られる梅干しは、長期保存ができる健康食品です。梅干し作りは、梅の収穫から始まり、塩漬け、天日干しを経て完成します。

伝統的な風物詩

  • アジサイ: 紫陽花は、梅雨の時期に咲く花で、6月を代表する風物詩です。色とりどりの花が庭園や寺院を美しく彩ります。 鎌倉の明月院や京都の三室戸寺など、紫陽花の名所として知られる場所が多く、観光客に人気です。
  • 花しょうぶ:花しょうぶも6月に見ごろを迎える花で、池や湿地に咲く美しい花です。花しょうぶ祭りが各地で開催され、花を楽しむことができます。東京都の堀切菖蒲園や埼玉県の水元公園などが有名です。

6月の季語

俳句や短歌において、水無月の季語は以下の通りです。

  • 梅雨(つゆ):6月の代表的な季語で、雨の多い時期を指します。
  • 紫陽花(あじさい):梅雨の時期に咲く花で、色とりどりの紫陽花が初夏の風物詩として親しまれています。
  • 半夏生(はんげしょう): 7月初旬の期間を指しますが、6月末からの季語としても使われます。田植えが終わる時期です。

旧暦6月

旧暦の6月は、現在の7月上旬から8月上旬にあたります。この時期は真夏の暑さが本格的に始まる季節です。旧暦に基づく行事や祭りも多く、地域ごとの伝統を楽しむことができます。

まとめ

水無月は、日本の伝統行事や文化が色濃く反映された月です。梅雨の季節と重なり、自然との共生を感じることができるこの時期は、古来より受け継がれてきた行事や食文化を楽しむ絶好の機会でもあります。また、6月の季語を通して、俳句や短歌で日本の美しい風景を表現することもできます。さらに、衣替えを通じて季節の変化に対応し、快適な生活を送るための準備を行うことも重要です。水無月の行事や文化、季語を通じて、日本の豊かな伝統を感じ、生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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