2024年9月11日から17日まで丸善日本橋店と丸の内本店で開催された現代加賀九谷焼作家展で撮影

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【公式】九谷焼伝統工芸士会ファン倶楽部 プロジェクト始動!職人とファンによる交流と九谷焼の普及についてプレスリリースしました

九谷焼の歴史

九谷焼の起源

九谷焼は江戸時代初期、1655年に加賀藩(現在の石川県小松市九谷村)で誕生しました。初代は後藤才次郎で、豊富な色彩と大胆なデザインが特徴です。九谷焼は、陶器と磁器の両方の技術を融合した日本独自の焼き物で、その発祥から色絵技法が発展し、特に高級品として珍重されました。

九谷焼の再興

九谷焼は、製作が一度途絶えるという歴史的な困難を経験しました。元禄時代には生産が中断しましたが、19世紀に再興され、「再興九谷」として再び脚光を浴びます。この時期、九谷焼は伝統技術を継承しつつ、より華麗で精緻な絵付けが施され、現代の九谷焼の基盤が確立されました。

九谷焼の特徴

鮮やかな色彩

九谷焼の最大の特徴は、その独特な色彩です。「五彩」と呼ばれる緑、黄、赤、紫、青の5つの基本色が使われ、これらが組み合わさることで鮮やかな発色を実現しています。九谷焼の作品は、こうした色彩の豊かさとコントラストによって力強い存在感を放ちます。

豪華な装飾

九谷焼には、複雑で豪華な装飾が施されることが多く、そのデザインには花鳥風月、動植物、古典的な文様が描かれます。細部まで丁寧に描かれた模様は、九谷焼がただの日用品ではなく、芸術作品としての価値を持つことを示しています。

九谷焼の製作工程

原料と成形

九谷焼の製作に使われる主な素材は陶土です。これを用いて手作業で形を作るか、轆轤(ろくろ)を使って成形します。この成形工程は、職人の熟練した技術によって行われ、各作品に個性と精度がもたらされます。形が整ったら、低温で素焼きを行い、その後釉薬を施して本焼きに進みます。

絵付け

九谷焼の最大の魅力である絵付けは、熟練した職人の手によって行われます。特に、五彩の鮮やかな色を用いた手描きの模様は、他の焼き物と一線を画します。描かれるモチーフは自然の風景や伝統的な文様であり、焼成によって美しい発色が完成します。この工程は、九谷焼の芸術性を支える重要な部分です。

九谷焼の現代的な活用

伝統と現代デザインの融合

現代の九谷焼は、従来の伝統的なデザインに加え、現代の感覚を取り入れた斬新なデザインが生まれています。これにより、九谷焼はインテリアや食器としての使用が広がり、日常生活の中でより手軽に楽しむことができるようになりました。九谷焼の器や花瓶などは、和のテイストを残しつつ、モダンな空間にも合うデザインで人気があります。

世界への広がり

九谷焼は、国内外で高い評価を受けています。特にアート作品としての側面が強調され、ヨーロッパやアメリカでも多くの展示会が開催されています。日本の伝統工芸の一つとして、海外でもその色彩美や技術が称賛され、九谷焼の人気はますます拡大しています。こうした国際的な評価により、九谷焼はアート作品としても愛される存在となっています。

九谷焼の訪問スポット

石川県九谷焼窯元

九谷焼の発祥地である石川県には、多くの窯元が現存しており、観光客が実際に九谷焼の製作過程を見学できるスポットがあります。特に、九谷村周辺では伝統的な技法を守り続ける職人たちが日々作陶しており、訪問者はその現場を間近で見ることができます。また、いくつかの窯元では、体験教室を提供しており、自分で九谷焼の絵付けを体験することができる機会もあります。

九谷焼美術館

九谷焼美術館は、九谷焼の歴史と技術を深く理解できる場所です。石川県の美術館では、初期の九谷焼から現代の作家による作品までが展示されており、九谷焼の多様な魅力を学ぶことができます。また、美術館の展示は定期的に更新され、特別展では著名な作家の作品や新しい技法を紹介することもあります。訪れることで、九谷焼の奥深い世界に触れることができるでしょう。

まとめ

九谷焼は、400年以上の歴史を持つ日本を代表する伝統工芸品です。その鮮やかな色彩と精緻な絵付け、豪華な装飾が、他の焼き物とは異なる独自の魅力を放っています。現代でもなお、伝統と現代のデザインを融合させ、国内外で愛され続けている九谷焼は、訪問者にも大きな感動を与えるでしょう。九谷焼の歴史や製作過程、そして実際の窯元を訪れることで、その魅力をより深く理解し、自分だけの九谷焼を楽しむことができます。

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