土用の丑の日とは

土用の丑の日(どようのうしのひ)は、夏の土用の期間にある丑の日のこと。土用の丑や土用丑とも呼ばれ、日本において夏の暑さに対する滋養強壮としてウナギを食すという習慣があることで知られています。これを指して土用鰻とも呼びます。

土用とは、季節の変わり目を意味する雑節(ざっせつ)で、四季の四立(立春、立夏、立秋、立冬)の直前の約18日間を指します。一方、丑の日(うしのひ)は十二支(干支)に基づく日付のことである(干支紀日法)。このため、夏以外の季節にも土用の丑の日は存在するが、一般には夏のもののみを指すことが多いです。

2024年の土用の丑の日は、7月24日(水)と8月5日(月)の2回です。1回の土用の中で2回目にめぐってくる丑の日を「二の丑」と呼びます。二の丑が発生する確率は、だいたい6割ぐらいと言われています。

土用の丑の日の歴史

土用の丑の日の由来には諸説ありますが、一般的には江戸時代の学者である平賀源内が考案したとされています。平賀源内は、土用の丑の日が「暦」に記載されている「丑の日」と重なることに着目し、当時庶民の間で人気があった鰻を食べることを推奨したと考えられています。

土用の丑の日にウナギを食べる習慣は、平賀源内の考案後すぐに広まりました。その背景には、当時の日本ではウナギが滋養強壮に良いと信じられていたことや、土用の丑の日がちょうど梅雨明けの時期と重なり、ウナギが旬を迎えていたことが挙げられます。

土用の丑の日にうなぎを食べることを考案した平賀源内とは

平賀源内(ひらがげんない、享保13年(1728年) – 安永8年12月18日(1780年1月24日))は、江戸時代中期の蘭学者医師戯作者発明家画家など、多彩な顔を持つ人物です。

  • 蘭学者として、オランダ語の書籍を翻訳し、西洋の知識を日本に広めました。代表的な翻訳書には、『解体新書』や『前賢外科』などがあります。
  • 医師として、蘭学に基づいた医療を行い、多くの患者を救いました。また、医療に関する書籍も執筆しました。
  • 戯作者として、日本で初めての本格的な滑稽小説である『風流志道軒伝来』を著しました。また、浄瑠璃や俳諧などの作品も残しています。
  • 発明家として、エレキテルや蓄音機などの様々な発明をしました。また、西洋の技術を日本に導入し、産業の発展に貢献しました。
  • 画家として、蘭画を学び、多くの作品を残しました。

平賀源内は、当時の社会の様々な分野で活躍し、日本の近代化に大きく貢献した人物です。しかし、その才能ゆえに嫉妬や反感を買うことも多く、晩年は投獄され、獄中で亡くなりました。

平賀源内の業績は、その後の日本の発展に大きな影響を与えました。彼の残した作品や思想は、現代でもなお多くの人々に愛されています。

土用の丑の日に食べるうなぎについて

土用の丑の日に食べるうなぎは、一般的に蒲焼(かば焼き)が主流です。蒲焼とは、うなぎを白焼きにしてからタレを付け焼き上げたものです。

うなぎは、ビタミンAやビタミンB群、鉄分などの栄養素が豊富に含まれています。特にビタミンAは、夏バテや疲労回復に効果があるとされています。

土用の丑の日にうなぎを食べることは、夏の暑さを乗り切るための昔ながらの知恵と言えるでしょう。

うなぎの肝焼き

「う」のつく食べ物を食べよう!

五行説に由来して、春夏秋冬それぞれ土用の日にたべると良いといわれているものがあります。また五行説では季節ごとに色も決められており、季節の色と反対のものを食べるといいと言われています。

夏の土用

「う」のつく食べ物:うなぎ・梅ぼし・瓜(きゅうり・すいか・かぼちゃ)・うどん等 

黒い食べ物:うなぎ・黒ゴマ・黒豆・黒砂糖・なす・黒鯛・ドジョウ・土用シジミ等

土用の期間に控えるべきこと

土用は、季節の変わり目であり、体調を崩しやすい時期とされています。そのため、昔から土用期間中には「土用 禁忌」と呼ばれる、避けた方が良いことがいくつか伝えられています。

1. 土いじり

土用は、土の神様が地上に出ると言われている時期です。そのため、土いじりや草むしり、穴掘りなどの行為は土の神様を怒らせてしまうと考えられ、土用 禁忌とされています。

2. 新しいことを始める

土用は、体調が不安定になりやすい時期です。そのため、転職、就職、結婚、引っ越し、旅行などの新しいことを始めることは、体調を崩したり、トラブルが起こったりすると考えられ、土用 禁忌とされています。

3. 方角に関すること

土用は、方位神が弱ると言われている時期です。そのため、引っ越しや旅行などの方角に関することは、思わぬ結果になると考えられ、土用 禁忌とされています。

気になる人は控えてもいいかもしれません。

まとめ

土用は、暑さや湿気による体調不良が起こりやすい時期とされ、食生活に気を配ったり、体を冷やす食材を摂取したりする習慣があります。季節の移り変わりを肌で感じ、日本の文化に触れる機会にしてはいかがでしょうか。

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